【実体験】溶連菌に感染 ⇒ IgA血管炎(アナフィラクトイド紫斑病)⇒ IgA腎症になりかけた体験記

「溶連菌感染症」と聞くと、のどの痛みや発熱などを思い浮かべる方が多いと思います。
私自身も、最初はごく普通の感染症だと思っていました。
ところが、溶連菌感染をきっかけに、足に紫色の斑点が出現。
その後、病院で検査を受けた結果、IgA血管炎と診断されました。
※IgA血管炎は、アナフィラクトイド紫斑病やヘノッホ・シェーンライン紫斑病などとも呼ばれています。私は医師から『アナフィラクトイド紫斑病』と伝えられました。
さらに、その後の検査で腎臓にも異常が見つかり、最終的にはIgA腎症と診断されることになりました。
当時、私はこの病気になって、何度も『IgA血管炎』について調べていました。
その時にいくつかのサイトで、同じ病気の体験記を読ませてもらい、励まされたことを覚えています。
今回は、私が実際に経験した経過を振り返りながら、
- 溶連菌感染症になったときの症状
- その後に現れた紫斑
- アナフィラクトイド紫斑病と診断されるまで
- 腎臓に異常が見つかった経緯
- IgA腎症と診断されて感じたこと
について、体験談として紹介します。
※この記事はあくまで個人の体験談です。症状や経過には個人差があります。
2016年2月上旬|風邪かな?
その年の2月の上旬、私は喉の痛みを感じました。
喉痛いなぁ。
微熱もある。
冬は乾燥するからなぁ。
まぁただの風邪だろうし、すぐ良くなるかな。
などと考え、十分な休養を取ることもなく、仕事や遊びを普段どおり続けていました。
そのせいもあり、症状はなかなか改善せず、2週間ほど経っても喉の痛みが続いていました。
2016年2月下旬|足に赤い斑点が・・・
のどの痛みは続いていましたが、学生時代の友人に会うため福岡へ足を運び、体調を気にしながらも思い切り遊びました。
お酒にパチンコ、初めての中州(風俗)も案内してもらいました。
本当に楽しい夜でしたが、その夜は非常に寒く、体調がどんどん悪くなっていきました。
しかし、途中で帰るわけにもいかず、無理してでも遊んでいました。
翌日、福岡から帰る飛行機の中で足に痒みのような痛みのような、軽い違和感を感じました。
気になり、足を見てみると、赤い斑点が大量に出ていることに気づきました。

帰宅してからも紫斑の様子は一向に良くなっておらず、受診した方が良いと感じました。
しかし、すでに時間も遅く、大きな病院は診療時間を過ぎていました。そのため、この時間でも診療していた近所の小さな皮膚科を受診することにしました。
皮膚科での診断は
アレルギーによる湿疹だね。
とのこと。
軟膏だけ出されて一週間様子見てまた来てくださいとのことでした。
正直、もう少し重めの病名を期待していた私は、
この医者、怪しい。。。
と感じていました。
2016年2月下旬②|紫斑が治らない
仕事は長期休暇をとっていたので、それから1週間は安静にしていました。
しかし、1週間たっても、紫斑は一向に良くなりませんでした。
のどの痛みは酷くなっており、微熱や全身倦怠感がずっと続いていました。
2026年3月1日|出勤。そのまま入院。
1週間経過し、紫斑や体調は良くならないまま休暇が終わり、紫斑が出てから初めての仕事の日を迎えました。
出勤時は、
少し具合が悪いけど、なんとか頑張れるかな。。。
くらいの体調でした。
しかし、満員電車に揺られ職場に着くころには、非常に具合が悪くなっており、
あ、本当にこなければ良かったかも。
と感じていました。
職場(病院)に着くころには、腕にも紫斑が出現していました。

この頃には
- 足の痛み
- 腕の痛み
- 頭痛
といった症状を中心に、全身に痛みやだるさがあり、身体が重く、徐々に歩くことすら出来なくなっていきました。
これはさすがにまずい。。。
と感じ、すぐに皮膚科を受診させてもらいました。
予約外でしたが、職員だったこともあり、空いている枠に入れてもらって、すぐに受診することが出来ました。
『職場が病院で助かった』と人生で初めて感じた瞬間でした。
2026年3月1日|即入院
皮膚科の先生に診断してもらうと、足を見ただけですぐに
アナフィラクトイド紫斑病だね。
IgA血管炎ともいう。
即入院です。
と診断をしていただき、そのまま入院が決定しました。
その頃には、痛みで完全に歩けなくなっていました。
先生は所見でアナフィラクトイド紫斑病(IgA血管炎)と確信しているようでした。
確定診断のために、紫斑が出ている皮膚の一部を切り取り、生体検査に出してくれました。
数日後に生体検査の結果が出て、私の病気がIgA血管炎であることが確定しました。
2016年3月1日|番外編
当時は、腕や足の紫斑や痛み、全身倦怠感の他に、排尿時に尿道に激しい痛みもありました。
それも先生に伝えると、
風俗みたいなお店行った?
そう聞かれ、1週間前に中州で遊んだことを伝えると、
それは性病かもね。
とのこと。
中州でのことを後悔しながら、性病の検査を受けました。
自分の働く病院の電子カルテに
『中州の風俗に行って排尿時痛』
と書かれるのは本当に嫌なものでしたが、正しい治療を受けるために嘘をつくわけにはいきません。
検査の結果、性病に関しては陰性でしたが、抗生剤を処方されることになりました。
それらを踏まえて、先生の予測は、
★2月上旬から続いていた咽頭痛は溶連菌感染によるものだったと考えられる。
★安静にせず、仕事したり遊んだりしていたため溶連菌感染の症状が中々治らなかった。
★そんな中で、中州の風俗で遊び、他の菌をもらった可能性がある。
★溶連菌感染によってすでに免疫系が刺激されているところに、別の感染症が加わることで、免疫反応がさらに活発になった可能性が考えられる。
とのことでした。
これまでの1か月を振り返り、様々な後悔の念が押し寄せてきました。

2026年3月1日|入院生活開始
病棟に着くころには、車椅子を使っての移動になっていました。
治療内容は
- ステロイド:25mgから開始(朝10mg、昼10mg、夜5mg)
- 抗生剤(フロモックス)
- 止血薬(トラネキサム酸・シナール)
- 絶対安静!
でした。
2026年3月1日|夜の激痛
入院初日の夜は、これまで経験したことのないあまりの激痛に襲われ、一睡もできませんでした。
足と腕全体に、猛烈な筋肉痛を何倍にも増幅させたような重く鋭い痛みが絶え間なく押し寄せ、じっとしていることすら出来ませんでした。
絶対安静なのに痛すぎてベッドでのたうち回ってしまい、『アタラックスP』という鎮静のための薬を筋肉注射していただいたり、本当に大変な一夜でした。
アタラックスPを打って、ウトウトした状態でも痛みは充分に消えるわけではなく、本当につらい夜を過ごすことになりました。

入院してから最初の1週間|消えない紫斑
紫斑も痛みもすぐに消えるわけではなく、じっと安静にしながら、
この病気治るのかなぁ。
と、ただただ不安なだけの毎日を過ごしていました。
ネットで『アナフィラクトイド紫斑病 治る』などの言葉をたくさん検索していました。
それから数日は、紫斑と痛みとの戦いの日々でした。
入院してから最初の1週間の経過は以下のような感じでした。
入院一週目の経過
〇紫斑の様子
紫斑は大きな変化なし。一部で紫斑が融合し、大きくなっていた。また、足と腕には浮腫(むくみ)が発生。
〇痛み:
ピーク時に比べると痛みはなくなっていた。
しかし、少し歩く・椅子に座って話すなどの軽い活動によって痛みの増幅あり。全く無理が出来ない。
〇腹部症状:
なし。
〇腎臓の症状:
尿蛋白で『+』出現。
医師からは
『+』ならまだ大丈夫
と言われていましたが、少し不安。
〇メンタル:
豆腐。治るのか不安。紫斑の様子を数分おきにチェックしていた。
〇まとめ:
基本的には痛みや紫斑と戦う毎日でした。
痛みやむくみはありましたが、IgA血管炎で併発されるという『腹部症状』は出ていませんでした。
『腎障害』も顕著には出ていませんでしたが、尿たんぱくに『+』が出ていたと聞き、少し不安になっていました。
入院して2週目|紫斑は落ち着いたが。。。
入院して2週間がたつと、痛みはほぼなくなり、紫斑の数もかなり減少していました。
しかし、腎機能が徐々に悪化しており、とても不安になっていました。
尿たんぱくは『+++』になり、クレアチニン値は1.9mg/dlまで上昇していました。
医師からは
紫斑は落ち着いてるのでステロイドを減らしたい。
だけど、腎機能が悪化して、IgA腎症になりかけていると思う。
腎臓が心配なので、ステロイドの量はそのままで、しばらく様子を見ます。
とのことでした。
このまま腎機能が悪化するようなら、『腎生検』が必要になるとのことでした。
※ 腎生検は、腎臓の組織を少しだけ採取して、顕微鏡で詳しく調べる検査です。背中から針を刺して、組織を切り取ります。腎臓は血液が多く流れている臓器で、そこに針を刺すと、止血のために長い時間安静が必要になります。
当時の私は
腎生検したくない。。。
と強く願っていました。
入院二週目の経過
〇紫斑の様子
むくみは完全に消失。
腕の紫斑はほぼ消失。
足の紫斑は少し残っていたが、入院時に比べるとかなり減少していた。
〇痛み:
なし。
〇腹部症状:
なし。
〇腎臓の症状:
- クレアチニン値:1.9mg/dl
- 尿蛋白:+++
まで悪化。
このまま悪くなれば『腎生検』が必要とのこと。
〇メンタル:
豆腐。治るのか不安。
スマホで『IgA血管炎 腎障害 経過』を頻回に検索。
〇まとめ:
紫斑や痛みが落ち着いてきたのにも関わらず、腎障害が出てきてしまい、とても落ち込んでいました。
スマホでIgA血管炎のことを調べると、
- 大人の場合は再発率が高い
- 腎不全が重症化することもある
などという言葉が目につき、スマホを開いては落ち込む毎日でした。
入院して3週目①|腎機能は横ばい
入院して3週目になり、紫斑はほぼ消失していました。
腎機能も改善はしていませんでしたが、悪化することもなく、ほぼ横ばいの経過をたどっていました。
そしてついに、3週目からステロイドの減量が始まりました!
不安もありましたが、治療に対し、少しずつ希望を持ち始めることができました。
入院して3週目②|紫斑の再発
入院当初は、ステロイドを1日25mg服用していました。
その後、20mg、15mgと徐々に減量し、ここまでは順調に減らすことができていました。
また、この時期は
歩けるならどんどん歩いて良いよ。
とのことだったので、リハビリ代わりに院内を歩き回ったりしていました。
さらに
15mg/日まで減らして問題なければ一回退院だね。
という先生の言葉もいただいており、
退院できる!やったぜ!
という気持ちでした。
しかし、ステロイドを15mg/日まで減らしてから2日目。
出てしまいました。紫斑。
先生に報告すると、
ステロイド20mg/日に戻そうね。
退院も延期だね。
病気が再発しただけでなく、退院まで見送ることになり、その夜はとても落ち込みました。

入院三週目の経過
〇紫斑の様子
紫斑はほぼ消失。
しかし、ステロイドの減量とともに再発。
痛みやむくみはなし。
〇痛み:
なし。
〇腹部症状:
なし。
〇腎臓の症状:
- クレアチニン値:1.5mg/dl前後で横ばい
- 尿蛋白:++~+++
大きな改善は認めないが、悪化もしておらず、とりあえずピークアウトという判断をされた。
〇メンタル:
退院を前に前向きな気持ちだったが、紫斑の再発でメンタルが下の下に。
スマホで『紫斑 再発 治る』を頻回に検索。
〇まとめ:
ステロイドの減量に伴い、紫斑が再発。
当時は非常に落ち込んでいました。
腎機能も横ばいとはいえ、尿蛋白が消えておらず、まだまだ不安も大きい毎日でした。
入院して4週目②|ステロイドの再減量
再発した紫斑は、3日ほど経つと徐々に薄くなり、再び消えていきました。
じゃあまたステロイド減らしていこうか。
とのことで、再度ステロイドの減量が始まりました。
二度目のステロイド減量では、前回、紫斑が再発してしまった15mg/日まで減量しても紫斑の再発は起こらず、
これなら一回退院できそうだね。
ということで、
2016年3月1日に入院した私は、
2016年3月24日に無事退院することができました。
入院三週目の経過
〇紫斑の様子
紫斑は消失。
〇痛み:
なし。
〇腹部症状:
なし。
〇腎臓の症状:
- クレアチニン値:0.8mg/dl
- 尿蛋白:+~++
腎機能も正常値付近で安定。
尿蛋白がまだ少し残っているため、退院後は腎臓内科でフォローしてもらうことになる。
〇メンタル:
少し前向き。
それでも今後についての心配もあり、基本的にはネガティブ思考。
〇まとめ:
紫斑は消え、腎機能も落ち着いてきたので、ひとまず安心。
ただし、ステロイドは継続して内服しており、まだまだ再発のリスクもあると聞いており、厄介な病気になったと痛感していました。
退院時の内服薬は以下の通りです。
- ステロイド:15mg(朝10mg、夜5mg)
- 止血薬(トラネキサム酸・シナール)

退院後1週目|自宅で安静
退院時には先生から
1週間後に外来きて。
それまでは仕事は休んで。
制限はないけど無理しないようにね。
というご指示をいただきました。
指示通り、1週間は基本的に家にこもり、規則正しい生活を心がけていました。
そのおかげもあり、紫斑の再発など、特に問題なく1週間が過ぎました。
退院後の初めての外来でも、検査結果に大きな変化はなく、翌週から仕事の復帰を許可されました。
検査結果は
- クレアチニン値:0.7mg/dl
- 尿蛋白:+
尿蛋白は変わらず+で、完全には消失していませんでした。
尿蛋白の+が、医学的に特に問題ないことが分かっていても、
尿蛋白消えてほしいなぁ。
まだ仕事したくないなぁ。
など、ネガティブなことばかり考えていましたが、やむを得ず、久しぶりに仕事に復帰することになりました。
この日、ステロイドの量は10mg/日(朝10mg)まで減量されました。
2016年4月4日~|仕事復帰
そうして紫斑が出てから1か月半ほどで仕事に復帰することが出来ました。
基本的には立ち仕事なので、少し足への負担が心配でしたが、適宜休ませてもらいながら仕事をこなしていきました。
しかし、仕事に復帰してから1か月ほどは、少量の紫斑が出たり、足にむくみが出たりすることがありました。
紫斑やむくみを見るたびに、
これ治らないのかなぁ。
など、ネガティブなことを考えていました。
退院後1か月|外来受診のフォローアップ終了
わずかな紫斑や足のむくみに悩まされながらも、1か月が経つと紫斑もむくみもほぼ消失していました。
ステロイドの減量も上手くいっており、その頃にはステロイドの内服は終了していました。
そして、退院して1か月(退院後3度目)の外来受診で、尿蛋白も消えていました。
そのため、その時点で皮膚科・腎臓内科ともにフォローアップは終了となりました。
同じ病気で不安を感じている方へ
幸い、私の場合は重症化することなく、治療を続けながら少しずつ普段の生活を取り戻すことができました。
しかし、病気になった当初は
「この病気はいつ治るのだろう」
と不安を感じていました。
また、ある程度緩解してからも、それから3年くらいは
「また溶連菌に感染したら同じ病気になるかもしれない」
と不安を感じながら過ごしていました。
IgA血管炎は、決して身近な病気とはいえず、インターネットで調べても、自分と同じような経過をたどった体験談を見つけるのが難しいと感じました。
だからこそ、この記事が、同じ病気になった方や、そのご家族にとって少しでも参考になればと思い、私自身の経験を残すことにしました。
もちろん、症状や治療経過には個人差があります。
この記事がすべての方に当てはまるわけではありません。
それでも、「自分だけではない」と感じてもらえたり、少しでも不安を和らげるきっかけになったりすれば嬉しく思います。
この体験記が、現在IgA血管炎と向き合っている方にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。

















