【穿刺】失敗されない血管ってどこ?【透析】

患者さんにとっても、スタッフにとっても、透析に関わっている人全員が嫌いなことの一つが「穿刺」です。
そんな穿刺ですが、刺す側から見ると、好みの血管というものが存在します。
あくまで私自身の感覚ではありますが、比較的トラブルが起きにくい血管や部位について整理してみます
失敗しやすい血管
穿刺の経験を重ねていくと、血管を見た瞬間に
あ、失敗するかも。
と感じる場面があります。
失敗しやすい血管
- 深い
- 細い
- 動く
①深い
針を進めても進めても血管に届かない感覚です。
進めるのが怖くなって、腰が引けてるうちに失敗しています。
エコー穿刺が普及してからは、深さについてはあまり気にならなくなりました。
②細い
血管の幅はもちろん、血管の深さにも注意が必要です。
針を立てて進めすぎると、すぐに血管を貫いてしまいます。
エコー穿刺が普及してからは、失敗はかなり減りましたが、エコー下でもたまに失敗してしまいます。
③動く
コロコロコロコロ逃げられると、追いかけているうちに迷宮入りします。
割りと太さがあっても失敗してしまうときがあります。
そのため、細くて動く血管は本当に難易度高めです。
エコー穿刺が普及しても失敗が多いのがこのタイプです。
刺しやすい場所・血管の種類
1位:人工血管(グラフト)
透析に必要な静脈がない(細い)患者さんに使用するために作られている血管なので、間違いなく刺しやすいです。
硬さもある程度あるため、刺した感覚が分かりやすいので、失敗することはほぼありません。
2位:正中皮静脈(内シャント)

通常の採血でも使用されることが多い部分だと思います。
ある程度太さがあり、動くことも少ない血管で、自己静脈としては最も刺しやすい場所です。
患者さんに
どこ刺しても良いよ。
と言われたら、迷わず狙っていきます。
ただし、この部位は、患者さんが肘を曲げるとすぐにアラームが鳴ってしまいます。
そのため、透析中に腕を動かしたい患者さんにとっては、あまり使ってほしくない場所だと思います。

3位:前腕部(内シャント)

内シャントの吻合部が近いため、血管が発達していて太く、刺しやすいです。
患者さんが腕を曲げてもアラームが鳴りにくい場所でもあるため、一般的にはこの場所に刺している患者さんが多いと感じます。

刺しにくい場所・血管の種類
1位:上腕部(動脈表在化)

動脈表在化を使用している患者さんは、血管を太くするための内シャントの手術を行っていません。
そのため、動脈表在化を使用している患者さんの場合、上腕にある血管は、細くて動く血管が多いです。
さらに、この場所を使用しているということは、他に血管がない場合が多いのです。
そのため、最初に失敗してしまうと次の穿刺が困難になってしまい、泥沼化してしまいます。
ご年配の患者さんに多いイメージです。
2位:前腕伸側の尺側(内シャント)
前腕の手の甲側の小指よりの部位です。

患者さんが横になった状態だと、血管が穿刺しやすい位置にうまく出てこないため、腕を少し曲げてもらったり、刺す体勢をアクロバットな体勢にする必要があります。
エコーも使いづらい場合が多いため、失敗する可能性が高い場所です。
3位:上腕部(内シャント)

内シャントの手術をしていれば、血管が太くなってくれるため、多少刺しやすくなります。
しかし、シャントの吻合部から離れていることが多く、前腕部に比べるとかなり細いです。
また、この部位は血管がコロコロ動いて逃げることが多いため、失敗が多い血管です。

穿刺は少しでも痛みの少ない部位に
スタッフから感じる穿刺の楽な場所・嫌な場所についてまとめました。
穿刺について、好き嫌いはありますが、エコー下穿刺が普及してからは本当に失敗することが少なくなりました。
エコー下穿刺がない時代は、患者さんに痛みを我慢してもらって、我々が刺しやすい場所を指定していたこともありました。
しかし、現在はある程度、患者さんが穿刺部位を指定しても良い時代です。
もちろん穿刺が出来る血管が限られている患者さんもたくさんいますが。
しかし、血管の選択肢がある患者さんは、痛みの少ない場所や警報のなりづらい場所を見つけてみてはいかがでしょうか。
透析室の看護師や臨床工学技士に相談すれば、意外な場所を見つけてくれるかもしれません
穿刺のトラブルが少しでも少なくなると、お互いにとって大きなメリットになると思います。
それでは素敵な透析ライフをお過ごしください。





















