透析中の暇な時間におすすめの一冊【悪の教典】

透析中に何をして過ごしているかは患者さんによって様々です。
- とにかく寝る
- テレビ流し見
- 映画鑑賞
- 読書
- ゲーム
- 仕事
- デイトレード
それぞれの患者さんがそれぞれ好きなことをして過ごしています。
そんな暇つぶしの一助になればと思い、私がこれまで読んできた書籍のオススメ作品を紹介したいと思います。
悪の教典(貴志祐介)
【悪の教典】透析患者さんに紹介してもらった1冊
悪の教典は、仲の良い透析患者さんに
これはこれまで読んだ中で一番面白い一冊だった!
と教えていただいた小説です。
その患者さんには小説を何冊か教えていただきましたが、サスペンス・ホラー系の小説が好きな私にとって、珠玉の一冊となりました。
文庫版(文春文庫)では、上下巻で1200ページ以上の長編小説です。
ボリュームもたっぷりあるので、透析中の暇つぶしにはもってこいの一冊だと思います。
序盤はやや冗長に感じられる部分もありますが、後半の展開はその印象を覆すほどの迫力と緊張感に満ちています。
伊藤英明さんの主演で映画化もされているこの1冊。
サスペンス・ホラー好きの方は必読です。
AIによるあらすじ(ネタバレ含みません)
私立高校に赴任してきた英語教師・蓮実聖司は、端正な容姿と巧みな話術で生徒や同僚から絶大な信頼を集める人気教師。しかしその本性は、他者への共感や罪悪感をほとんど持たない冷酷な人物だった。
蓮実は自分の立場や理想の環境を守るため、邪魔になる存在を次々と排除していく。問題を起こす生徒、秘密に気づきそうな同僚、過去を知る人物――彼は巧妙な策略で周囲を操り、時には事故や自殺に見せかけて罪を隠していく。
やがて校内での疑念が高まる中、蓮実は追い詰められるどころか、ついに一線を越える決断をする。文化祭前夜の校舎で、彼は銃を手に取り、生徒たちを標的に無差別殺戮を開始。閉ざされた学校は惨劇の舞台となる。
物語は、表向きは理想的な教師でありながら、内面に異常性を抱えた男の冷徹な思考を描き、人間の「悪」とは何かを問いかけるサイコスリラー作品。読者は蓮実の視点を通して、その合理的で恐ろしい論理を追体験することになる。
感想
悪の教典(貴志祐介)
- 読みやすさ・・・★★☆☆☆(2/5)
- 読後感・・・★★★★★(5/5)
- ストーリーの魅力・・・★★★★☆(4/5)
- キャラクターの魅力・・・★★★★★(5/5)
- オススメ度・・・★★★★☆(4/5)
主人公”蓮実聖司”のサイコパス具合がとてもリアルに描かれています。
非常に優秀な教師の描写でありながら、決して完ぺきではない部分に妙なリアリティを感じ、強烈な不安を残すキャラクターになっています。
前半部分の世界観に読み進めづらい部分があると感じ、決して読みやすい小説ではありませんが、それだけに読み終わった後に満足感で心が満たされる一冊です。
優秀なのに、完璧ではない蓮見誠司
作中に様々な人物を排除していく教師・蓮見。
その排除方法は非常に冷酷で、巧妙なものですが、雑さが目立つ部分も。
その雑さによって、周囲の人間から蓮見への疑念は高まっていきますが、それもまたこの小説の緊張感を高める要素になっているように感じます。
生徒のキャラクターも充実
蓮見に対する信頼感を持った生徒や、疑惑を持った生徒、その葛藤に挟まれる生徒。
生徒としての様々な視点から、サイコパス教師”蓮見誠司”を見ている描写が、物語ラストの緊張感を増幅しているように感じます。
まだまだ未熟な高校生の、教師に対する感情の変化や、その感情を見事に利用する蓮見の手口もこの小説の魅力です。
まとめ・おすすめポイント
二宮和也さん主演で映画化された『青の炎』や、大竹しのぶさん出演の『黒い家』など、さまざまなヒット作を出版している貴志祐介先生の一冊を紹介しました。
貴志祐介さんは、「やばい人間の恐さ」の描写が非常に上手い作家さんだと感じます。
その中でも、『悪の教典』蓮見誠司と『黒い家』菰田幸子の恐ろしさは際立っているように感じます。
『悪の教典』は、映画化もされています。
原作に比べると、見応えは劣っていると思いますが、伊藤英明さんが蓮見のイメージにぴったりと合っていました。
また、クライマックスシーンのBGMも作品のイメージと見事にマッチしていて、後半の盛り上がりは原作に近いものがありました。
🎬 映画『悪の教典』の基本情報
- 公開年:2012年
- 監督:三池崇史
- 主演:伊藤英明(蓮実聖司 役)
- 共演:二階堂ふみ、染谷将太、林遣都、山田孝之 ほか
- 上映時間:129分
- ジャンル:サイコ・サスペンス、ホラー
- レーティング:R15+(15歳未満は鑑賞不可)
- 配給:東宝
小説の読了後、興味があれば是非見てみてください。
それでは、素敵な透析ライフをお過ごしください。













