透析室スタッフは穿刺をどう感じているか

透析の治療は穿刺から始まります。
患者さんからしたら、痛いし、最低でも2本刺されるし、失敗されることもあるし、透析治療が嫌いになる理由の1つなのではないでしょうか。
そんな穿刺を、透析室のスタッフはどう感じているのかをまとめました。
穿刺に対する本音
結論から言うと、透析室で働いているスタッフもほとんどの人が嫌いなはずです。透析室で嫌いな仕事で上位にランクインしていると思います。というか多分No1です。
あくまで私はですが、穿刺さえなければなぁと思う日はたくさんあります。
別の記事で紹介したBさんの穿刺を失敗した時には、泣かされるくらいコテンパンにどやされました。
透析患者さんの内シャントやグラフトなどの、いわゆる「バスキュラーアクセス」は、穿刺をしやすくするために作られています。
そのため、基本的に穿刺は成功して当たり前ということになっていると思います。
しかし、穿刺を失敗されている患者さんはいっぱいいると思います。むしろ穿刺を失敗されていない患者さんはいるのか聞いてみたいです。
私も数えきれないくらい失敗してきました。申し訳ございません。
でも難しいんです。特にエコー下穿刺がなかった時代は何度失敗したか。

穿刺を失敗した時の気持ち
難しいとは言っても、穿刺をしやすくするために手術をしているわけで、シャント手術をしていない血管に比べれば、かなり刺しやすくなっています。
それに、シャントは透析患者さんからしたら命をつなぐ血管なので、当たり前ですが失敗はされたくないですよね。痛いし。
ということで、やっぱり穿刺というのは基本は失敗してはいけないものです。
それを踏まえて穿刺を失敗した時は
あ~も~最悪~なんで~ごめんなさい~。
という申し訳ない気持ちと、後悔と、悲しい気持ちがごちゃ混ぜになって気持ちが下がります。
そして結構長いこと気持ちを引きずります。
患者さんからしたら、勝手に失敗して勝手にへこむなよというお話ですが。
でもやっぱり、何年経験しても、何度失敗しても、穿刺を失敗するととにかく凹みます。
その件で患者さんにお叱りを受けると、どこまでも気持ちが下がっていきます。

次に会うときの気まずさ
透析という治療が特殊な部分は、たとえ穿刺を失敗しても、2日後には顔を合わせることになり、場合によっては、前回失敗した患者さんの穿刺を、今回もしなくてはいけない状況になるということです。
患者さんからしたら嫌ですよね。他のうまい人に刺してほしいですよね。
透析は医療機関で行う「治療」なので、基本的に穿刺者の指名や拒否は出来ないところが多いと思います。ただ、そういう時は、
君には前回失敗されちゃったから、他の人に代わってくれる?
ぐらいのことは要求しても良いと思います。院内のルールにもよりますが、失敗されて困るのは患者さんなので、少し嫌だなと思ったら、聞いてみてください。
患者さんから伝えていただけると、スタッフも気持ちよく穿刺の担当を変えられます。結果として、お互いにとって良い方向に働くと思います。
特に若いスタッフの場合、先輩に穿刺の担当を変わって欲しいと言いづらいという人もいるので、是非ご理解いただければと思います。透析患者さんにシャントは、とても大事な血管なので、そういう時は遠慮せずにスタッフにお願いしてみてくださいね。
※穿刺を断るときは、可能な限り優しく声掛けして、次来た時には快く受け入れてくれると助かります( ;∀;)

エコー下穿刺
現在は多くの施設でエコー下穿刺を導入していると思います。
血管をエコーで見ながら穿刺をする技術ですが、エコー下穿刺が普及して、技術が定着すると、穿刺の失敗が格段に減ったと思います。
患者さんにとってもスタッフにとっても、本当にありがたい技術です。
エコー下穿刺なんてものは、透析以外の医療現場では当たり前に使われていましたが、透析の世界に普及するのが遅かったのはなぜなのでしょうか。
しかし、エコーを使っても穿刺は痛いですし、エコーを使っても失敗するときはあります。
我々も全力で入れにいきますが、やはり失敗してしまうときはあるのです。申し訳ない気持ちは持っており、何も言われずとも十分に反省して凹んでおりますので、ご理解いただければと思います。

穿刺は患者さんとのコミュニケーションの時間
穿刺の時間は、患者さんの情報をもらえるコミュニケーションの時間でもあります。透析が始まってしまうと、読書をしたり映画を見たり、寝たり。皆さんそれぞれの透析の過ごし方があり、自分の世界に入ってしまう方もたくさんいます。
穿刺の時だけは、双方向でお話しできるので、案外大切な内容を話したりできて、有意義なコミュニケーションの時間になります。
全ては穿刺がうまくいけばですが。
なので、穿刺の時間が大事な時間だということも分かっているのですが、穿刺しなくても透析が出来る画期的な技術が開発されればなぁと思いながら日々仕事をしています。
穿刺がなくなって、患者さんとスタッフがより親密になれる日が来ると良いですね。
それでは素敵な透析ライフをお過ごしください。

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